資格

やりがいのある「手話通訳士」

shikaku5

手話通訳士の資格

私たちはテレビで手話通訳士が読み上げるニュースを手話で伝えているのをよく見かけます。手話通訳士とは、聴覚に障害を持つ人のコミュニケーションの手助けをするために「手話」のスキルを駆使して「通訳」を行う仕事です。「通訳」というと外国語の通訳者を思い浮かべてしまいますが、健康な人が話す言葉を手話に直したり、障害を持つ人が使った手話を言葉に直したりして、双方のコミュニケーションを図るのが手話通訳士です。ただ単に手話のスキルを向上させるだけで なく、障害を持つ人が生きる世界や考え方を理解し、いつもに相手の立場に立って手話を行う姿勢が求められます。手話通訳士は特別な技術を要する仕事ですが、通信講座やスクールなどで手話を学べば、誰でも仕事をすることができます。一方で、 厚生労働省が認定する「手話通訳士」の資格を持っていると、裁判や警察、選挙関連など公的な場面で仕事ができるようになり、活躍の幅は広がります。

手話通訳士

手話通訳士は厚生労働大臣認定の公的資格で、社会福祉法人聴力障害者情報文化センターが運営しており、これを持っていると手話通訳士として全国的に認められた専門家であるという証明になります。合格率が1割から2割程度で、非常に難しい試験ですが、いろいろな分野で確実に必要とされるやりがいのある仕事です。専門の手話通訳士になるためにはまず試験に通過することが必要になってきます。手話通訳技術検定試験というもので学科4科目と実技科目からなる試験です。 学科は学科1と学科2があり、それぞれ学科1は①障害者福祉の基礎知識(20問)、②聴覚障害者に関する基礎知識(20問)、学科2は③手話通訳のあり方(20問)、④国語(20問) からなっています。実技試験は聞き取り通訳(2問)で音声による出題を手話で解答、読み取り通訳(2問)で手話による出題を音声で解答という形式になっています。コミュニケーションの元に生まれた資格なので実際に会話することが重要です。 受験料は18,000円で、学科試験も実技試験も10月上旬頃 にそれぞれ実施されます。

こんな人に向いている!

手話通訳士は、人と関わり合いながら、聴覚に障害を持つ人のコミュニケーションを手助けしています。仕事をするうえでは高度な手話技術が使えることはもちろん必要ですが、何より大切なのは常に相手の立場や気持ちを考えて行動することです。そのため、相手の要求に敏感に反応し、相手に喜んでもらうために前向き行動できる人が向いているといえるでしょう。

手話通訳士の資格の活かし方

近年、障害者の社会参加が進み、高度な知識とスキルを持つ手話通訳士のニーズは確実に高まっています。養護学校や福祉施設、病院や介護の現場だけではなく、銀行、百貨店、警察、議会など生活のあらゆる場面で、耳の不自由がより良いサービスを受けるためには、手話通訳士の存在が必要不可欠です。オリンピックが近づくなか、手話通訳士の活躍の場はより一層増えていくことも期待されています。しかし、今の段階では手話通訳士が独立して仕事をし、生計を立てられる人はほとんどいないのが現状です。そのため、手話通訳士はパートやボランティアとして副業的に活動する人が多く、手話通訳士の資格を取ったうえで介護系の仕事をする等の工夫が必要になってきます。例えば、民間の介護福祉施設などでは、国家資格である社会福祉士や介護福祉士の資格を持っていると、昇給・昇格が期待できる、あるいは常勤の職員として採用されやすくなることもあるようです。