資格

海の法律化「海事代理士」

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「海事代理士」とは?

「海事代理士」とは、船舶免許や船籍登録など、船舶にかかわる申請をクライアントから委託され、代行できる業務独占の国家資格です。この資格を取得すると、海運業者や造船業者の代わりに、海事関係法令に依拠して国土交通省、法務局、都道府県、市町村などの各行政機関に対して、海事関係の申請、届け出、登記などの手続きやこれらに関する書類を作成できるようになります。他の国家資格に比べると合格率は45%と高めなのですが、その多くの受験者が、司法書士や行政書士がダブル資格として挑戦したり、海運業や造船業など船舶関係で働いていたりと、その実はかなり専門的で難しい試験とされます。

資格の活用法

海が仕事場の海運業者に代わって、必要な書類の作成、申請、届け出、登記の手続きをします。今後グローバル化でますます海運や船舶に関する仕事が増えていくことが予想されるので、需要は恒常的にあると言えるでしょう。また、比較的受験しやすい国家試験なので、海事に関する法律に興味のある人にはオススメでしょう。ただし、この資格は港湾関係の仕事をしていない人が取得しても、あまり役に立たない資格とも考えられています。つまり、法律系の資格取得はコストも時間もかかりがちなので、自分が企業や事務所に属していくうえで必要な資格は何かを突き詰めて考えたうえで、それに適した資格を取るのが賢明です。「海事代理士」の場合も、自分の仕事分野に生かしたい人やもともと法律の知識があって業務上必要な人が取得するとプラスになる資格でしょう。

試験概要

「海事代理士」は学歴、年齢、性別などの制限がなく、誰でも受験できる試験です。ただし、合格しても海事代理法第3条に該当する者は「海事代理士」の登録ができないとされています。試験は「国土交通省 海事局」によって実施され、毎年9月に筆記試験、11月に口述試験が行われます。受験料は6,800円、筆記試験は札幌、仙台、新潟、横浜、名古屋、大阪、神戸、広島、高松、福岡、沖縄のいずれかで、口述試験は東京(国土交通省)で受験ができます。筆記試験の科目は①一般法律常識:憲法、民法、商法第3編(海商)のみ②海事法令(国土交通省設置法、船舶法、船員法、海上運送法など)です。口述試験は海事法令の実務的問題:船舶法、船舶安全法、船員法、船舶職員及び小型船船舶操縦者法などです。

展望

海運業者などの委託により、国土交通省や都道府県などの行政機関に対して、船舶に関する手続き、船員や海技資格に関する手続き、海上交通に関係する各種事業に関する手続き、その他、海運に関連した相談の業務などを行なう法律化が「海事代理士」です。いわば、司法書士や行政書士、社会保険労務士の海事版と見なされ、高度の専門知識と実務上の技術的知識・実務経験を求められている仕事です。この資格保有者は、法律事務所や貿易会社、商社の総務・法務部などで就職する人がほとんどですが、なかには独立・開業して働いている人もいます。その場合、他の法律系資格とあわせて事務所を開くことが多く、行政書士や司法書士を持つ人が、仕事の幅を広げるために取得することが多いようです。